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「ウェブ進化論」の「玉石混淆(ぎょくせきこんこう:Wheat and Chaff)」的に、"石"とするか"玉"とするかはアナタ次第です。Appleネタと本で生きてます(笑)。雑記は別ブログあり。


by tacca884
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[本] 遅くはない、必読だ:金持ち父さん貧乏父さん

金持ち父さん貧乏父さん
金持ち父さん貧乏父さん/ロバート・キヨサキ+シャロン・レクター

これは必読です。いろんな意味で。この本に書かれていること全てが正しいというわけではないけど、考え方としては持っておくべき。この著者が言いたいことって、みんな投資をしてお金持ちになって、セコセコお給料だけで暮らすなんて止めましょうねーっていう薄っぺらいことではないと思う。

なぜなら、この本にある考え方の本質としては突き詰めればお金儲けに最終的に繋がるところではあるが、実際は仕事をする上や普段生活をする上で知っている方が断然ハッピーになれる考え方である。僕が思うに、数多くのビジネス本、自己啓発本があるが、それらの個々の一点を読みあさること無く、この一冊で結構広くその考えを得られるように思う。

彼の言う「ラットレース」というのは給料の収入しかなく、借金や税金の支出でお金を取られる・・・だからまた働くという、「籠の中のハムスター」のことだが、一番何がたちが悪いかというと、わかっているくせにその籠から出ないことだ。それに甘んじている人は多いのではないだろうか。なぜなら、10年近くも前に出ている本で、今でも売れ続けている本なのに、実際に実践してハッピーになっている人をほとんど知らない。この本の言うこと自体が間違っていて、実践したところで事実そういう人は生まれていないのかもしれない。

でも、僕はそうは思わない。僕は結構金持ち父さんは「仕事好き」なんじゃないかなと思う。働かなくて、資産が自動的に収入を産んでくれる姿は確かに理想ではある。でも、この本にあるように、欲しいモノは「自由」である。お金のために働くのではなく、自分がしたい仕事をする。仕事に疲れればちょっと休む。そしてまた好きなときに仕事をする。この自由だ。そしてそれを得られるには、生きていく限りお金が必要であり、それに縛られずに居られるからこそ、資産を持っておくべきだという流れになっているのだ。

そこで思うのが大半の人が、お金持ちになって仕事もしないでという欲望の方が多く、それに目がくらんでしまうからこそ、この本でやってはいけない罠の方にはまっていき、そして即効性を求めてしまうため、この本にあることに懐疑的な思いを抱いてしまうのではないか。

お金持ちは悪いことをしてお金持ちになった人はそんなに多くは居ないだろう。自分の英知を使い、世界の流れを全身で捉え、多数派の怠け者や愚か者の言葉には耳を貸さず、自分の脳味噌をフル活用し、失敗を恐れず失敗から学び、並ならぬ忍耐力で生き続けた結果、お金から自由になった人なのだと思う。

この本にもあるが、自分でビジネスを持つこと、会社を持つことを勧めているのは、雇われる側から雇う側になることで、自分が動かなくても収入が得られること・・・だけではなく(もちろんそれも大事だが)、企業経営と同じでビジョンを持ち、戦略を持ち、まさに自分の足で大地に立って生きていくことだと思う。それで失敗することもあるだろうけど、誰かの責任だと言って惨めな人間になるよりは、自己責任で生きた方が潔い。そしてお金持ちになれれば、お金を持ったという面よりは、自分の足で人生を立ったという成功の喜びの方が大きくなるのではないか。

表面だけ見れば投資でお金持ちになろうという自己啓発本に捉えられがちだが、違う面で見ればせっかくこんなにいろんなことを考えて働いてくれる脳味噌を使わない手は無いだろうということだと僕は思う。ただ単にその目に見える成果物の一つが、「お金」というものでしかないのだ。
by tacca884 | 2008-08-26 01:06 |