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「ウェブ進化論」の「玉石混淆(ぎょくせきこんこう:Wheat and Chaff)」的に、"石"とするか"玉"とするかはアナタ次第です。Appleネタと本で生きてます(笑)。雑記は別ブログあり。


by tacca884
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[本] 全てはセレンディピティ:起きていることはすべて正しい

起きていることはすべて正しい―運を戦略的につかむ勝間式4つの技術/勝間和代

またもや、勝間さんの著書です。リリースが早いですねえ・・・。忙しさにかまけていたら発売されて読んで書評を書くのが遅れてしまいました。もうインターネットの世界には多くの彼女の著書の書評はいっぱいあるでしょうけど、書かせてもらいましょう。

「起きていることはすべて正しい」というタイトルを見た時、あぁ、納得と思ってしまった。そうなんだよね。というか、今そこでリアルな世界で起きていることを間違いと言ったところで何も変わらない。間違っているという感覚は現実を受け入れられていない状態であり、現実に起きていることが真実になる。なんと当たり前のことなんでしょう。その当たり前のことを躊躇もなく本のタイトルにしてしまうところに勝間さんの凄さがある。

つまり、起きていることはどんなことでも、自分にとって何かの「機会」となるわけだ。その機会を自分のアンテナでどう引っ掛けて、うまく解釈して、一瞬にして考え咀嚼して、結論・結果を出すことで人間はアウトプットする。その機会によるアウトプットが良い方向にいけばそれはその人にとって成功となる。偶然性という意味のセレンディピティという言葉がよく使われるが、人間生きている常の時間はどこでもセレンディピティなのだ。(極端に言えば、今ここで生きていることそのものがセレンディピティ)

よりもっと機会を自分のアンテナで引っ掛けるには、日々の努力が必要。多様性を持ち、ポジティブに、ムダを省き、たくさん本を読んで他の人の経験をあたかも自分のもののようにする。インプットの量を増やし、そしてそれを自分の中で取捨選択して全てを持たず捨てる勇気を持つこと。それにより機会を引っ掛けるアンテナは洗練され、自分にプラスになる機会を引き寄せ、捉えることが出来る。そして大事なのはその後、同実行するか?実行すること、決断することはリスクを取ることになる。しかしそれを行わなければ、せっかくの機会のインプットを活かしたことにはならないのである。

読んでみて面白いところとして「自分がしたくないことは、しない」という話がある。これ、逆の意見も世の中にはあり、「やりたくないこともしろ」「やりたくないを言うな」と書かれている本もある。「自分がしたくないことは、しない」を通すには正直その人への信頼や、その人の人間としての厚みが無いと出来ないことかなと思う。それは今の勝間さんの世の中からの見られ方やキャリアがあるからこそ出来ることなので、社会経験の少ない若い人や基本的に社会人としてのやるべきことを達成できてない人は文面通りに取らない方が良い。したくないことが寄り付かない様にする(実績や自信を持つ、成功事例のある確固たる方針を持つ)ことが大事なのだろう。

そして最近、自分の仕事でもそうだが強く思うのが「決断することは人に嫌われるリスクを取る」というところだ。本当にこのリスクを取りたがらない人が多い。リーダークラスでもそういう人は居る(部下に言わせる)。それを恐れているということは、リーダーシップが取れてない、持ち合わせていないからということだ。本当に必要な仲間は下した決断が元でその人を嫌おうとは思わないはず。そしてリーダーシップがあれば、少しわがままな決断を下したとしても人はついてくるものだ。

とにかく、この本を読めば、明るくポジティブで人当たりが優しい勝間さんがガンガンやるべき仕事をこなしている理由がわかる。そして彼女が今現実に成功しているという「起きている」事実が「正しい」のだなと改めて思う。是非、彼女の考えに批判的な人はその事実を噛みしめて、素直に自分のアンテナに引っ掛けてみてはどうだろうか。

起きていることはすべて正しい―運を戦略的につかむ勝間式4つの技術
起きていることはすべて正しい―運を戦略的につかむ勝間式4つの技術





【More:メモ書き】
・脳内フレーム120%活用法、即断即決法、パーソナル資産増強法、勝間式人間関係の兵法
・効率化しない生活の方が疲れる
・ハイブリッドめーる
・性格がいいことが経験値を増やしメンタル筋力を強める
・ディープスマート力。フレームワークを超え、長年の勘に基づき、時間をかけて溜めた暗黙知から、新しく洞察できること
・賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ
・どんなに時間がかかっても、後戻りさえしなければいつかは達成する
・自分でコントロールできない人たちといかに調和するか
・セルフエスティーム(自己肯定力)
・自分が考える自分と、他人から見られる自分を狂わないようにしておく
・逆選択的
・自分の所属している集団の効用がどうしたら最大になるか
・自分がしたくないことは、しない
・情熱のチェーン
・無意識で行っている認知と世の中の情報の組み合わせで虫の知らせや直感が生じるという仮説
・起きたことはすべて正しい=セレンディピティ
・会うと愚痴る友達とは会わない
・成長パスの土台、NPL(Neuro Linguistic Programming)
・著者の言いたいことをイメージ、音声、感覚に落とし込み、直接聞いたかのように体感する
・忘れるのではなく、想起できない。忘れると想起できないは異なる
・常に潜在意識にピンと来たものに行動を起こす癖
・三毒追放(愚痴る、怒る、妬む)を心がけると、トラブルすら結果として味方となる
・しっぺ返し戦略。まずは信頼から始め、相手の信頼・裏切りで自分も同様にする
・ムダの努力もムダの一部
・目標設定はSMART。具体的(Specific)、測定可能(mEasurable)、達成可能(Achievable)、結果重視(Result-oriented)、期限付き(Time-bound)
・少しずつでいいから緩急つけてみる
・決断することは人に嫌われるリスクを取る
・得意分野以外のことに時間を費やすのは時間のムダ
・捨てる技術は、物事の本質を絞り込み、共通化し、見極める技術
・ロジカルに考え、ラテラルで広げ、そしてまたそれをロジカルに追求する
・ラテラル思考+ディープスマート力を備えた「バーサタイリスト」
・捨てられない人は圧倒的にインプットの量が足りない
・マルチプル・インテリジェンス。言語的知性、論理・数学的知性、音楽的知性、空間的知性、身体運動感覚的知性、対人的知性、内省的知性、博物学的知性
・まだ起きてないこと、これから起きるであろうことへの想像力
・光合成のスピードよりも、たくさんの物は生産できない
・選択肢が多くなると人間は迷って買わなくなる
・Continuous Improvement(継続的改善)
・自分メディアを通じた経験、無意識でできるまで高めた技術、将来に投資するお金、バランスシートを連結できる人脈
・効率化は、自分の人生をリッチにするという発想から
・4C。顧客価値(Customer Value)、顧客コスト(Cost of Customer)、顧客の利便性(Convenience)、顧客とのコミュニケーション(Communication)
・自分の能力を最大限に発揮することで、周りの人の助力を得ながら、自分の好きなことを達成し、それで他の人に貢献できること
・わがままに見える行動も、リーダーシップがあれば受け入れてもらえる
・アサーティブ。自信があり、説得力のある人柄の印象を持っていること、または示すこと
・アサーティブの技術は、気持ちのよい自己表現
by tacca884 | 2008-12-20 20:09 |