「ウェブ進化論」の「玉石混淆(ぎょくせきこんこう:Wheat and Chaff)」的に、"石"とするか"玉"とするかはアナタ次第です。Appleネタと本で生きてます(笑)。雑記は別ブログあり。


by tacca884
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[本] 相手本位の教育:教え上手は、学ばせ上手

教え上手は、学ばせ上手/関根雅泰

人に教えるというのは本当に難しい。この本にもあるようにコミュニケーションをいかに取れるか、が教える側が努力しなければならないところである。自分も歳的にはもう教育する側ではあるのだけど、まだまだ教わる側でもあり、教える側の行動や言動などを見ているとさすが良くできる教える側の人というのはあるパターンでちゃんと講義が構成されている。

先ずは教えたいことを説明し体験させる。そしてそれに関して教わっている側への質問と、それに関する討議。討議はグループに分けられたりする。そして討議した内容は発表しあって共有し、その共有した情報の中から教える側がその質問に対する整理を行っていくという流れ。おそらく会社の研修とか出ているとわかってきますがこの流れはどういう講義を受けても同じ構成です。これが人間が学び取るための良いプロセスであり、それを間違いなく、時間通りにこなしていくことが教える側の仕事なのである。

そしてそれをこなすには準備が大事である。準備無き教育などあり得ない。本番では何が起きるかわからないアンコントロールな状況。コントロールできるのは準備だけであり、準備に時間と労力をかけている人こそ、教えられる側へちゃんと教育が行き届いて結果を出せる人なのである。

また、何をやるにも当たり前にあるPDCA(Plan, Do, Check, Action)というフレームワークはもちろん教えることについても適応する。教育にも計画は必要だし、それを実施しその実施状況からチェックを行い何を改善していくべきか、次のPDCAを回すためのアクションを出して実施する。何も難しいことは言ってないのだが、これをやり切りというのは実はとても難しい。そしてそれを成功させるのが前出した準備がいかに本気でやりきれるか、である。

会社での研修やどこか著名な専門家による講義となると社会人という大人を相手にして教えることになる。大人に対してどう教育していくのか、大人同士、何を解決したいのか?何をゴールにしているのかということを話し合い、合意して教育は進められるべきである。そして人間同士、価値観を重視した接し方、好みの学び方がそれぞれにあることを理解していくこと、それをキッチリやっていって教えられる側に信頼を得て自ら学ばせる。教え上手とは相手を学ばせることが上手、まさしく本のタイトル通りなのである。

教え上手は、学ばせ上手
教え上手は、学ばせ上手



【More:メモ書き】
・「人に教える難しさ」は一言でいうと、人とコミュニケーション(意志祖疎通)をとる難しさである。
・教えることで得られるメリット。自分が学ぶ、自分を律する、相手の成長を実感できる。
・学びのPDCA。計画を立て、実行し、振り返り、改善行動を起こす。
・PDCAという当たり前のことを当たり前にやっているのが学び上手。
・行動主義。学習の主導権を持っているのは、教える側である。
・学ぶ側に主導権がある。成人教育。「成人教育学」自己主導的・学習援助者、「変容学習論」ものの見方を振り返る・討議の重要性、「経験学習論」経験から学ぶ・人のそれぞれの学び方。
・人はそれぞれ大事にしている価値観がある。それを尊重した接し方をしてあげる。「多重知能理論」人それぞれに好む学び方がある、「ソーシャルスタイル理論」人それぞれ好む接し方がある。
・参加型セミナーの参加者は、何らかの問題を抱えている、その問題を解決するために参加している。
・教え上手は相手本位。
・教え上手の組み立て方の基本は三部構成。イントロダクション、ボディ、クロージング。
・イントロダクションの目的は、相手の緊張感を下げることと、相手からの情報収集である。
・イントロダクションですべきことは、相手の立場で疑問や不安を想像する、疑問や不安に言動で応えていく。
・ボディにおいては教える目的、目標、ゴールを明確に。○○について理解している、○○ができるようになっている。
・ラーニング(本人が学ぶ)という考えを土台に、ティーチング(教え込む)とコーチング(引き出す)を使い分ける。
・人は「考えて」「行動して」学ぶ。
・説明・体験→質問→討議→共有→整理
・気づきの三場面。質問されたとき、理由がわかったとき、他人の立場に立ったとき。
・今後の合意をとること。相手に言わせるために有効なのは「質問」をすることと「宣言」をする場作り。
・できないことに気づいていない、そんな相手に教える場合に有効なのが、観察・指摘・体感である。自分ができないことに気づく状態にならないとなかなか教わろうとしてくれない。
・できないことに気づいている、そんな相手には相手の行動を観察し、評価すること。
・出来る理由に気づいていない、そんな相手には何故できたのかを本人に考えさせる、分析させること。
・準備に時間と労力をかけている人間が最後には結果を手に入れます。
・考え方を教える、これが学び上手を育てる教え上手に必要な考え方。
・会議・ミーティングでは、お互いに学びあう雰囲気を作ることと、自分の評価基準を移植すること。
・リーダーが重視している点をメンバーに浸透させるには、同じことを言い続けなければいけない。
・大人に教える際の一つの鉄則は「最初に合意しておく」ことが重要。
・討議ではディスオーダーを恐れない。それが整理されようとするところで、教える側が上手に手助けして整理していく。
・知識・経験・価値観が違う参加者が多ければ多いほど、この拡散・ディスオーダーは広さと深さを増す。
・サンドイッチフォーマット。伝えたい3つの本論を、導入と結びで挟み込む。
・参加者に学習以外の余計な興味を抱かせないように、教え上手な講師はフィラーワード(言葉と言葉をつなぐ口癖)をなるべく少なくする。
・本番はコントロールできない。できるのは準備だけ。
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by tacca884 | 2009-07-06 01:28 |