「ウェブ進化論」の「玉石混淆(ぎょくせきこんこう:Wheat and Chaff)」的に、"石"とするか"玉"とするかはアナタ次第です。Appleネタと本で生きてます(笑)。雑記は別ブログあり。


by tacca884
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2008年 11月 05日 ( 1 )

91%の社員は「ムダ!」である /梅森浩一

エンゲージメントとは、「好業績を実現しつづける、"その気"を活性化し、持続させている状態」のこと。エンゲージメントな社員とは、やる気のある社員であり、誰かの指示がなくとも自分が何をすべきかをわかっていて、自ら行動出来る人のことをいう。反対に、指示待ち、責任を持たない、何もしない、人と同じ事しかしないという社員はノン・エンゲージメントな社員である。

この本でいう91%の「ムダ」な社員というのは、ノン・エンゲージメントな社員を指す。これは特に日本人に多いらしく、日本の会社の中でエンゲージメントな社員の割合は9%。他の91%は会社からしてみれば「使えない」のである。つまり、91%の社員が、9%の出来る社員にぶら下がって会社は成り立っているということだ。これは、80:20のパレートの法則よりもタイトな数字である。

本当に要らないかというと実はそうではない。ただ言われたことだけをちゃんとこなすという人もいる。それが悪いかというと一概にはいえない。ただ、継続的な成長を求められる企業がどう継続的に成長するかは、社員が成長しなければならない。誰でも出来る事を、言われた事だけできるという社員は成長のためには必要の無い、「置き換え可能な」社員でしかないのだ。

しかし、先進国でも日本人についてノン・エンゲージメントな社員が多い事が興味深い。以下は私的意見だが、エンゲージメントな社員というのは自分のやる事に対して責任を持てる人間である。そして組織という人間の群衆は責任を曖昧にするものである。組織の中のミッション"だけ"を見れば、91%が不要という事は先ず無い。それが部署や部門という塊になった瞬間、そこに所属するものは組織というバリアを張って責任から逃れようとする。会社全体のやるべきことを考えたとき、その塊単位で見た場合に、ノン・エンゲージメントを漂わせた組織となった時点でその組織に所属するもの全部が91%のノン・エンゲージメント側に塊ごと含まれてしまうように思う。会社が小さいころはその会社そのものが大きな会社で言う一つの部署・部門という組織のレベルであり、ほぼ全員がパワフルに会社をまわす(そうしないと明日が無いから)。会社が大きくなって組織が出来、ウダウダ責任逃れと擦り付けをしていてもある程度会社が回るようになってしまった時、このノン・エンゲージメント病は発病する。「みんな」がそうだからという、みんなをノン・エンゲージメントの隠れ蓑にすることがあることをこの本も言っている。それが悪しき組織という仕組みなのだ。そしてそういう組織の作り方は日本の組織体制として多いのではないかと思う。

では、どうやればエンゲージメントな社員になれるか?これは「みんな」というぬるま湯からいかに厳しい環境に飛び出していって、そのぬるま湯連中から笑われようとも、会社を良くしよう、利益を創出しようという強い気持ちが必要となる。常に、高い負荷・ストレス状態を与え、日々鍛錬のように業務をこなす。その結果、ここで!という本番で力を発揮し、成功を収める・・・このようなスポーツで日々練習をし、大会・オリンピックの場で自分の持つ全てを発揮して優勝するような気持ちが会社で働いている人間にも必要になる。「いやいや、そんなことばかりやっていたら壊れちゃうよ」と思う人はいるかもしれないが、ではスポーツ選手はどうなのだろう?そんな事は微塵も思ってないだろう。自分の存在価値、自己達成を目指し、日々ストイックに練習をしているわけだから。そしてスポーツ選手の凄いところはパワーをどう効果的に出すかを見極めているところだ。スポーツ選手の人生は90%は練習であり、本番は10%も無い。その中でどうパワーをかけるか?本番の中でもどうパワーを使うか?のコントロールが出来るから、より成功(優勝)に近づいていける。

イチローは確かに類い稀な能力を持っているだろうけど、その陰には日々の努力と訓練がある。会社勤めだからといって、イチローになれないなんてことはないだろう。

あと、自分のことで恐縮だが、少し前に自分の仕事が変わって、今まで自分がやっていたことよりもちょっと自分のキャリアを考えると違う事をやっている。正直最初は嫌で嫌で仕方が無かった。しかしこれは自分が変なプライドを持ってしまっており、謙虚に仕事に取り組めてなかった。これもノン・エンゲージメントな状態である。しかしプライドでご飯は食えるわけではない。謙虚に自分の仕事に取り組み、また、限界を設けないで自分からチャレンジしていく気持ちを持てば、エンゲージメントな社員となり、そこで実績を上げていけばいずれ自分のやりたい仕事も回ってくると信じてやっていくべきである。

この本にある言葉で多くの会社に所属する社員がわかってないといけない大事なことがある。それは、自己評価と他者評価について。あなたは「ここまでで良い」と判断していて、あなたの上司(会社)が「いや、今のままでは困る」となった時、どちらが歩み寄るべきか?それは間違いなく、あなたのほうである。なぜなら会社の方があなたよりも遥かに明確で揺るぎないゴールを持っているから。

大事なのは会社という職場を通じて、自分が実現させたいことは何か?大切なものは何か?を早くから知る事である。それがエンゲージメントな社員となれるための効果的な方法なのである。

91%の社員は「ムダ!」である (講談社BIZ)
91%の社員は「ムダ!」である
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by tacca884 | 2008-11-05 23:59 |