[本] タコツボの中は美しくない:不機嫌な職場
2008年 03月 29日
不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか /高橋克徳、河合太介、永田稔、渡部幹
凄く当たり前の事なんだけど、それを実施するのがまた難しいんだよね。会社勤めの人がこの本を読んで思い当たるところって多いんじゃないのかなあ。(無ければもしかするとアナタはグーグルやサイバーエージェントの社員?笑)
お仕事って会社と労働者の交換条件(労働力と賃金)が成立していないと成り立たない。また、労働者同士で協力するにも同じ事が言える。まあ、お互い様ですから〜と気持ち良く仕事ができて、お互いの利益になればそれはハッピー。
しかし、最近の業務内容の厳格化、プロセス化によって、何を仕事としてすればよいかという仕事の範囲が厳密に決められてしまったため、「それは私の仕事ではない」という態度をとる労働者は多い(これをタコツボ化という)。ちなみに若かりし私もそう。先輩にめちゃくちゃ怒られたけど。
この本にもあるように、組織力って個人の能力とその個人のつながりで強くなるもんで、先の仕事の「範囲」というものが非協力的態度となり、組織力を弱めてしまうわけ。これが会社内全体に広がれば多機能不全となり会社を死に追いやる可能性だってある。
協力し合うって先にあるように交換条件の成立も必要だし、結構お互いパワーを使うところは多く(コミュニケーションって結構気も使うしパワーが要る。でもめちゃ大事)なかなか管理職とかが偉そうに「なんで協力し合わないんだ!」とか「会社のビジョンだ!」なんて叫んだって動かないものは動きません(だって元から協力し合うメリットをわかっていないんだから)。怒ったって人はついてこない。ならばどうやって協力してもらうか?
それは自分から動く事、そしてインセンティブ(人の意思決定、行動を左右する外部刺激)。協力し合うことがお互いの利益になることをちゃんと説明して理解してもらって共有することが大事なわけですな。
この本の中にある協力し合う組織例として、グーグル(定番)、サイバーエージェント、ヨリタ歯科クリニック(!)が出てますが、これらの会社で共通するのは当たり前なんだけど、どういう地位とか、正社員とか派遣とか、そういうの関係無しで働いてくれている人への感謝が経営陣にあるのかなと。だから仕事も人と一緒に働くことが楽しい!と思える仕掛けを多く用意しているように思う。この三例が素晴らしいのは、大手企業だけじゃなくイチ街のクリニックであるヨリタ歯科クリニックがその精神で経営して成功していることを挙げているところ。規模が小さいとか大きいとかそういう問題じゃないわけですよ。"人間"として、仕事をすることが大事なんですね。
この本に限らず、最近よく見る言葉として「利他的」という言葉。ここ最近の、問題を乗り切るためのキーワードなんじゃないかなー。タコツボの中で自分さえよければ良いなんて考えは捨て(だってそんなの美しくない)、みんなハッピーにお仕事をするために他の人の利益になるように行動することが大事なんだなと思います。その「利他的」視点ってお客様に対して喜んでいただく顧客視点にも繋がっているんじゃないでしょうか。
凄く当たり前の事なんだけど、それを実施するのがまた難しいんだよね。会社勤めの人がこの本を読んで思い当たるところって多いんじゃないのかなあ。(無ければもしかするとアナタはグーグルやサイバーエージェントの社員?笑)
お仕事って会社と労働者の交換条件(労働力と賃金)が成立していないと成り立たない。また、労働者同士で協力するにも同じ事が言える。まあ、お互い様ですから〜と気持ち良く仕事ができて、お互いの利益になればそれはハッピー。
しかし、最近の業務内容の厳格化、プロセス化によって、何を仕事としてすればよいかという仕事の範囲が厳密に決められてしまったため、「それは私の仕事ではない」という態度をとる労働者は多い(これをタコツボ化という)。ちなみに若かりし私もそう。先輩にめちゃくちゃ怒られたけど。
この本にもあるように、組織力って個人の能力とその個人のつながりで強くなるもんで、先の仕事の「範囲」というものが非協力的態度となり、組織力を弱めてしまうわけ。これが会社内全体に広がれば多機能不全となり会社を死に追いやる可能性だってある。
協力し合うって先にあるように交換条件の成立も必要だし、結構お互いパワーを使うところは多く(コミュニケーションって結構気も使うしパワーが要る。でもめちゃ大事)なかなか管理職とかが偉そうに「なんで協力し合わないんだ!」とか「会社のビジョンだ!」なんて叫んだって動かないものは動きません(だって元から協力し合うメリットをわかっていないんだから)。怒ったって人はついてこない。ならばどうやって協力してもらうか?
それは自分から動く事、そしてインセンティブ(人の意思決定、行動を左右する外部刺激)。協力し合うことがお互いの利益になることをちゃんと説明して理解してもらって共有することが大事なわけですな。
この本の中にある協力し合う組織例として、グーグル(定番)、サイバーエージェント、ヨリタ歯科クリニック(!)が出てますが、これらの会社で共通するのは当たり前なんだけど、どういう地位とか、正社員とか派遣とか、そういうの関係無しで働いてくれている人への感謝が経営陣にあるのかなと。だから仕事も人と一緒に働くことが楽しい!と思える仕掛けを多く用意しているように思う。この三例が素晴らしいのは、大手企業だけじゃなくイチ街のクリニックであるヨリタ歯科クリニックがその精神で経営して成功していることを挙げているところ。規模が小さいとか大きいとかそういう問題じゃないわけですよ。"人間"として、仕事をすることが大事なんですね。
この本に限らず、最近よく見る言葉として「利他的」という言葉。ここ最近の、問題を乗り切るためのキーワードなんじゃないかなー。タコツボの中で自分さえよければ良いなんて考えは捨て(だってそんなの美しくない)、みんなハッピーにお仕事をするために他の人の利益になるように行動することが大事なんだなと思います。その「利他的」視点ってお客様に対して喜んでいただく顧客視点にも繋がっているんじゃないでしょうか。
by tacca884
| 2008-03-29 20:39
| 本