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「ウェブ進化論」の「玉石混淆(ぎょくせきこんこう:Wheat and Chaff)」的に、"石"とするか"玉"とするかはアナタ次第です。Appleネタと本で生きてます(笑)。雑記は別ブログあり。


by tacca884
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[本] 自分メディアを育てましょう:読書進化論

読書進化論~人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか~ /勝間和代

前回紹介の本に続き、勝間さんの本です。この本はウェブが発達したこのご時世、印刷物で読まなくても様々な情報が得られる今、どのように本と付き合っていくかを書いてます。

正直自分も今のように本を読んでいない頃、趣味も仕事柄もコンピュータやインターネットな人だっただけに、いずれ印刷物は廃れていくと思っていた。ましてやGoogleなんていう一瞬で世界中から知識を、大半は無料で拾ってきてくれるような夢のような仕組みもあるわけだし、本なんて読まなくたっていろんな知識は得られると思ってました。

しかし、本を読んで変わった事は、本の凝縮度の凄さだった。インターネットで探せば確かに速い。でもその内容は正確性が疑わしかったりする。また、テレビと一緒で何故か受け身感を感じるもので全然自分の身に付いていかなかったなと感じるところがある。それは本を読み始めて、こうやってブログにアウトプットをするようになってからようやくわかったことである。

時間をかけ、調査をして、洗練させて、読ませるために工夫して。読者に千数百円の投資をしてもらうわけだし、売れなければ信用だったり、生活に関わる場合もある。取り組む真剣味の違いはインターネットでの情報とは比較にならないだろう。

かといって、ネットすべてが悪いわけではなく、使い方次第だ。ましてや本の方で良いものを書いている人のブログは信用がおけるわけだ。この勝間さんのこの本にもあるけど、本の著者の名前というのは「品質保証」だということ。本は読まなければその質の良さがわからないけど、ある程度著者を知っている・過去に読んだ事があるというものがあれば信用してみて、手に取って読んでもらえるということだ。よって、ブログもその著者であれば情報として品質保証がなされていると言えよう。まあ、大半はそこに本ほどの事が書かれることはあまりないけど、その著者によって紹介されるもの、つまり次にある別の高品質なものへの「リンク」を得る事は出来ると思う。


また、本の中でコラム的にある勝間さんの本屋ぶらぶら歩きが面白い。いつも勝間さんが本を買いにいった時、どういう行動を取るのかというのが見られる。その中で自分にも最近感じられて思ったのが、「新しく入った本は自然に目に飛び込んでくる」というところ。新刊で平積みのものでなくてもなんか気になって取ると新刊だったりするのは自分もある。最近は週に少なくとも2回は本屋に行って、本のザッピングをしているのだけど、なんか本屋での本探し感覚が冴えてくる感じではある。Amazonで探すのもいいけど、自分の足で探して、時にはセレンディピティで新しい発見したりと・・・こういうのは本を読むようになって得られた楽しみの一つだったりする。

あと、人間は相手に伝えたいものを得るには、「自分で体験する」「人に聞く」「本を読む」しかなく、そのうち「人に聞く」「本を読む」については結局は自分の中に落とし込んで噛み砕いて消化して、自分のものにしないと、そのまま伝えても伝わらない。実はその「噛み砕く」という処理がとても重要なんだなと。何か伝えるものを書くわけじゃなくても、この処理があってこそ自分のものになるんだなと思う。だから僕はこうやってブログで書こうと思ったわけだし、ブログに書いて公開するってことは誰かに何かを伝えようとしているわけだから、ある意味著者としての立場でもある。これを「自分メディア」と表現してわかりやすく書いてくれている勝間さんはさすがだなと。

これからまだまだ僕は本を読んでいくと思うけど、こうやってアウトプットは続けていきたい。「本を読んでブログを書くこと」自体を目的とはせず、ちゃんと自分が噛み砕いて消化したいこと、身に付けたい事を本から得て、自分なりの言葉にして出していきたいと思います。(消化不良にならないように!笑)

読書進化論~人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか~ (小学館101新書) (小学館101新書 1)
読書進化論~人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか~
by tacca884 | 2008-10-07 23:40 |